2本目 「ダイヤルMを廻せ!」 ☆☆☆☆
こちらの天気は快晴。私は慣れないパソコンで目が疲れて曇天。
しかし、今日も映画を観た。
今日見た映画は 「ダイヤルMを廻せ!」
今回の3大テーマは
①鍵 ②キレにキレる警部 ③完全な犯罪などない
基本情報
出演などは
を参照のこと…であるが、あらすじがオチまで全て書かれているので注意。
あらすじ
若く美しい妻マーゴ(ケリー)の不倫を知ったトニー(ミランド)は、彼女の殺害を企む。自分はマーゴの不倫相手マーク(カミングス)とパーティへ出かけ、その間に旧友の悪党レズゲートに妻を殺させようというのだ。だが計画は失敗、マーゴが逆にレズゲートをハサミで刺し殺してしまった。思わぬ展開に焦りを隠せないトニーは、実はマーゴが不倫をネタに脅迫されており、そのためにレズゲートを殺したというシナリオに変更する事にするのだが…。
以下、ネタばれを含む感想
この映画、1954年と約半世紀前の映画。被写体や背景などの合成感は否めないけど、この時代の事を考えると違和感はそれほど感じない。
というよりも、脚本がしっかりしているので古さを気になる前に映画自体に引き込まれるので、関係ないだろう。
オープニングに出てくる電話に書かれている「M」の描写はとても良い。
昔の電話は数字だけでなく、スペルも書かれていたとかなんとかであるが、そんなことは重要ではない。
重要なのは電話の置かれている机の電灯がものすごくしゃれていることだ。
中国の置物もあったから中国陶器の電灯かな?かなりしゃれてるよね。
さて、問題の中身であるが私の印象は「古畑任三郎」のような映画だった。いい意味で。
犯人が犯罪を犯す下準備まで丁寧に説明をしてもらい、それが上手くいかないことから綻び、取り繕い、最後は破れる。そんな映画。
5人しか人は出てこず、舞台もほぼ自宅内のためか、皆それぞれを説明口調で話さないといけないことにはだれてしまうが、それも致し方ない。説明してもらわないと視聴者が置いてけぼりになるので。
いくつか良いシーンがありました。
一時間経過して、やっと廻したダイヤルM。他人に電話してもらったら良かったのに。ここから悲劇が始まります。
緊迫感あるこのシーン。「後ろ!後ろ!」と思ったのは私だけではないはず。
この後ろの男がタイミングを見計らう演技がとても良かった。
今回この事件を担当する警部さん。
「最初から俺はクライマックスだぜ!」と言わんばかりに、キレキレの推理をしていきます。
この警部さんの何気ないセリフが良かったですね。主犯格が取り繕う言い訳を
「…だが違います」
と一刀両断したり
「素人に付き合っていられん」
と主犯格が嘘をついている事を最初から分かっていて、怒ってたり。
■観終わってから
古い映画もいいものは良い。
この映画は主犯格が犯した犯罪や嘘をわざと見せたことで、私達を騙している側につかせ、警部や推理小説家に解かれていく様をハラハラを主犯格と一緒に味わう事ができる映画であり、それを楽しむことが娯楽であることを証明しているような映画だった。
「コバヤシ」に話をしたら今度は「カサブランカ」を観たら?とのこと。
どんな映画だろう?
最後まで読んでいただいてありがとうございました。